富山県の生産者さんや工芸作家さんたちを応援するシリーズです。
今回は個人ではなくて、会社を応援します。
富山県・高岡市にある銅や錫の鋳造業の株式会社 能作さんにお邪魔しました。
工場の見学と、担当の礒岩さんにお話を聞きました。
とやまマリアージュとの連動企画。
食のイベント「富山week (2/18-23) & 富山ナイト (2/24)」
酢飯屋さんのギャラリーでは、(株)能作さんの商品である金属製品が展示されています。
高岡は江戸時代から続く鋳物の町。
もともとは仏具など「伝統的モノ作り」をしていましたが、近年はテーブルウェア、インテリア雑貨などの「新しいモノ作り」がされて、鋳物の可能性を広げています。
昔ながらの砂型を作る作業です。寒い季節は砂が冷えてしまうので、忍耐力のいる作業です。
炉です。
金属を溶かしてひたすら混ぜます。ここの混ぜ具合が仕上がりの良し悪しを決めるとのことです。やはり、材料の品質が重要なのですね。
炉の周辺は50℃にもなるので、夏場は頑張りどころです。
砂型を作るための木型。
木型屋さんごとに色が付けられて、何かあった時にどの木型屋さんに聞きにいけばよいかがすぐわかるようになっています。
仕上げは職人技です。
錫は100%のものを使います。
錫はさびにくく、抗菌作用があることが最近わかってきました。
医療器具への応用もされつつあります。
錫は柔らかいので、手で曲げられます。
買った後も自分の好みで形を変えられるのが面白いです。
例えば、このかご型の商品。
気合を入れれば、動物の形にもなります。これは職人さんがこの形にしたのだそう。
新しいモノ作り、デザイナーと組む製品も見受けられます。
これは「はりねずみ」型の盆栽です。かわいいですね!
技術は伝統のものを使って、形や用途はアイデア次第でいろんな可能性があります。
高岡全体が、職人さんの可能性を広げようとしています。
工場には炉があるんで、寒い地域だからこそ発展した産業なのかと思ったら、実際は違うようです。
寒いと砂が冷えて、金属加工の品質はよくしにくいそうです。砂、金属自体は寒いと氷のように冷たくなるそうです。
そんな産業ですが、最近は若い人が「やりたい」といって、入社してくるケースが増えているそうです。
錫製品のような柔軟な考え方で、伝統的なモノ作りの技術が、広がりを見せています。
とても、未来を感じさせてくれて、単純にうれしくなりました。