日本一鍋プロジェクト

日本一鍋は鍋の場のパワーを活用し、技術者、生産者などモノの作り手を支援するプロジェクトです。

生産者さんレポート

みかんの花見鍋: 山全体がアロマルーム!甘い香りに包まれて秘境気分!

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みかんの花見鍋: 山全体がアロマルーム!甘い香りに包まれて秘境気分!

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5/16(土)は東京から75分の秘境の里山で鍋やりました。

5/16(土)「みかんの花見鍋: みかんの花で花見!近場の秘境で里山体験!」

https://www.facebook.com/events/1408876859417444/

里山の家の炊事場は外にもあります!準備班が仕込みますよ~!

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そして、それをトラックに乗せて、丘の上の会場へ!

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参加者の皆さんは里山を見て回ります。カエルの大合唱に思わずどこにいるか探します。

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海の方が見渡せる丘をピクニック!

満開のみかんの花をみんなに摘みます。

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みかんの他にもレモンの木があり、みんな思い思いに花を摘みます。

それを一斉に「みかんの花、投入!」で最後の仕上げ!

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山全体が甘~い、花の香り。それを感じながら、鍋からも甘い香り。食材にほんのり香りがついて、みかんの花の香りを十二分に楽しみます!

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里山を見て回り、その懐かしいと誰もが感じる風景に心が和みます。

そこら中にみかんの木があるので、どこにも甘~い香りを楽しめます。

みかんの花はアロマオイル「ネロリ」の原料になるほど、リラックス効果が抜群!どんどんリラックスが進みます。

鍋にはあきさわ園で採れた新鮮タマネギ、地元の豚肉やまゆりポークをふんだんに使った、ちょっとピリッとした味噌ベースの鍋。

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ちなみに、お肉屋さんも「あきさわさん」!

そこにみかんの花が入って、全体に甘く感じます。日本一鍋として「香りを楽しむ鍋」は初めての試み!

またあたらしい鍋の世界を広げることができました!何といっても何もしなくても山にアロマが溢れているというところが贅沢ですよね~!

さらにデザートには冬の間に採ったみかんを凍らせた「冷凍みかん!」甘い!

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さらに参加者が差し入れてくれたプリンも!

みかんの花を乗せて香りもプラスした特製です!

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「そこら中にただようみかんの香りが、最高でした!」

「みかんの花で鍋?と思いましたが、香り豊かでおいしかったです!」

「おいしかった!また来たいです!」

「楽しくておいしかったです!」

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日本の原風景みかんの里山の春夏秋冬を体感することで、果実を育てることってどういうことかを感じ、日本人本来の季節感を味わうという「みかんの里山鍋」シリーズ。次は夏鍋で懐かし~い「日本の夏」を感じましょう!

7/25(土) 青みかんとブルーベリー鍋: 秘境里山で夏の旬とノスタルジー体験!
https://www.facebook.com/events/1593588514215571/

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今のブルーベリー。これがどんどん熟していきますよ!

牧場鍋: 牛と鍋を囲む!ずっと見ていたい景色の中で!

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広い空と牛と鍋がある風景。

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絞りたて牛乳投入!

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そして牛乳で乾杯!

そして顔を上げると牛がいて、仰ぎ見れば空がとっても広い!

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上野裕さんの牧場での「牧場鍋」を4/25(土)に開催!

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「牛がこんなに近いとは驚きました」
「牛って人懐っこいんですね!犬みたい」

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「普段自然と触れる機会ないですが自然に触れることって大事だなあと本当に思いました」
「絞りたての牛乳って全然違うんですね!これだけでごちそうです!」

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冷たい風に途中から屋内に移動したりと自然の中でやる鍋の難しさを感じながらも、都会に暮らす人にとっては贅沢な非日常体験!

上野さんの牧場は東京から1時間台で来られるのに、北海道とかで見るような広い大地で牛が草をのんびり食む光景に触れられます。

大事に育てられた牛は人が好きなので、近づくと集まってきます。健康な牛が出してくれる牛乳は甘くてコクがあって、とっても美味い!

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極上の絞りたて牛乳以外にも食材にこだわりました!

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群馬の野菜農家、星野さんから採れたてフレッシュレタスが直送!

シャキシャキ甘いレタスも鍋にたっぷりと投入。牛乳鍋への色取りも加えてくれました!

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それから、マッシュルーム。お馬のおかげで作られたもの。牧場鍋の会場上野さんの牧場の近くに、競走馬をトレーニングする美浦トレーニングセンターがあります。そこで、お馬から産出される「有機物」でマッシュルームを栽培。マッシュルームを鍋に入れましたが、生でも試食。甘みと味の濃さにみんな驚いていました。ひょんなことから、馬と牛の共同作業が鍋で実現されたのです!

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さらに、デザートも極上!上野さんのところの放牧牛の牛乳から作ったアイスクリーム!コクがあり、ミルキーでとってもおいしい!

参加した家族のちびっこが「もっと!もっと!」と大喜び!

食材にもこだわった牧場鍋でした!

また、牧場鍋は開催しますので、今回いらっしゃれなかった人も楽しみにしていてください!

牧場で牛と一緒に牛乳鍋

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牧場で牛と一緒に鍋

豊かな食と景色の贅沢な時間。

先日の記事でも紹介した茨城県稲敷市の酪農家上野裕さん(ゆうちゃん)の牧場で、鍋&BBQのイベント開催!

先日のブログ記事

上野ゆうちゃんは、農業関係者が夢を語るイベント農業ドリプラで感動大賞受賞。
そんなゆうちゃんが、感謝をしたい、牧場に来てほしいという思いを込めた今回のイベント。
訳あって乳牛になれなかった牛にお肉になってもらいました。

お肉としぼりたて牛乳で作ったのは…?

牛乳鍋!!

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しぼりたて牛乳の威力

いい季節です!

野バラの香り、ヒバリなど鳥たちの声。牛がのどかに草を食む様子。

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時折、牛もこちらを気にしているみたい。

大切に健康的に育てられた牛のお肉はすこぶるうまいです。

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通常ではお目にかかれない大きさのブロックを、大胆に切り分けて、鍋に入れたり、炭火焼きにしたり。そこに絞りたて牛乳
を入れちゃいます。

絞りたて牛乳の甘さや香り、舌触り、もちろん、そのまま飲めば「おいしい~!」。
まずは、しぼりたての牛乳で乾杯!

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それを鍋に入れる!

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コクと深みが加わって、贅沢な味わいに!

味付けはシンプルでも、お肉、牛乳、新鮮野菜が、すこぶるおいしい鍋にしてくれます。

 


贅沢なリラックス空間

誰もが笑顔!
体から力が抜けて、リラックス!

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農業ドリプラで夢を語ったり、夢の実現への道を支えた仲間が集まりました。食材も持ち寄ってくれました。野菜も最高!

4月に伝説の群馬県昭和村での470人ウェディングパーティーをした星野たかちゃん、みっきー夫妻は、来る直前にレタスを収穫し、ホウレンソウと一緒に持ってきてくれました。

群馬の長谷川さんは新タマネギと新鮮キュウリをたくさん送ってくれました。ハート形キュウリも!

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下妻のイチゴ農家の遠藤さんはイチゴとイチゴジェラートを持ってきてくれました。

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鍋に入れた野菜と牛肉、お互いの個性が合わさって、お互いを引き立てて、混じりあい、新しい味わい。

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牛肉は主役にもなり、肉エキスが野菜に染み込み、引き立て役にも!

BBQも最高です!

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生産者さんたちと囲む鍋

私の主宰する日本一鍋プロジェクトのテーマの一つ。

生産者さんたちと鍋を囲み、生産者さんたちの食材をそこでいただくことによって、生産者さんたちに「おいしい!うれしい
!」の声を伝えたい!

生産現場にみんなが来て、その現場を味わえいながら、食材をいただくことで、食材のありがたみを感じて、さらにその食材
のおいしさに気付きたい!

そんな私の鍋への思いが、現実になった空間。

しかも、広い牧場で緑に囲まれ、牛たちが草を食べている前で、牛と一緒に鍋を囲む!

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空は広いし、牧場は広い、野バラの香り、ヒバリのさえずり、五感を使いまくって、心も解放できる!

牛とのふれあい。牛が人懐っこくて、ふと見るとたくさんの牛に囲まれていたりします。

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バームクーヘンも作りました。

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上野ゆうちゃんの牛乳で作ったバターと、牧場で採れたハチミツをたっぷり塗っていただくと、
「うまい」「おいしい」を連発するしかありません。


贅沢な時間をありがとうございました!

参加してくれた人の感想。

「贅沢な時間をありがとうございました!」
「とてもおいしく、楽しい時間でした!」
「牛乳鍋、はじめて食べましたが、おいしかったです!」

これからも素敵な仲間とおいしく、楽しい鍋の場を作っていきたいです。
生産者さんの活動や、食材を紹介したり、伝えたりする場にもしていきたいです。
その気持ちがまたさらに強くなりました。

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食材はもちろん。その存在自体が何かを語りかけてくれます!

農業や酪農の価値ってすごいなあとあらためて思いました!

次の日本一鍋プロジェクトのイベントは、6/1(日)に奥多摩・御嶽の「新緑の森林鍋2014」。
新緑の森を歩きリフレッシュ。そして、古民家の裏の畑でみんなで採った野菜で鍋を作り、囲炉裏端でまったり囲みます。
詳しくはここをご覧ください!

アキバ基地からマンガとITでビジネスを作る: 松本純一さん (株式会社必然 CTO)

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11階って聞いてたけど、エレベーターは10階までしか行っていない…

どうしよう…

とにかく10階に行って、エレベーターを降りました。

そして、恐る恐る脇にある階段を上がっていきました。
いわゆる、屋上のペントハウス。

階段を上り切ったところに青い扉。

それを開けると…

あー、よかった!

ホッと胸をなでおろしました。

目的の「アキバ基地」はそこにありました。


コミュニティースペースとしての「アキバ基地」

IT事業を展開する株式会社必然のCTO 松本純一さんにお話を聞きました。

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「アキバ基地」は本社とは別の場所にある株式会社必然の仕事場です。

「いつもはみんないろんな場所で頑張っているんです」

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訪れたのは土曜日。普段はエンジニアさんたちは委託業務で他社に詰めていることが多いので、みんなが基地に集合する土曜日に訪問させてもらいました。

土曜日ですが、皆さん、仕事を頑張っています。なんか、ゆるいというか楽しい雰囲気を漂わしています。

みんな仕事が好きなんですね?

「そうかもしれないですね」

「まあ、みんな寂しがり屋なんで、集まってくるんですよ」

アキバ基地は、コミュニティースペースとしても機能しているようです。
昼や夜に知り合いの経営者さんなどが集まることもあるようです。


 私のよく知るゲーム機がそこに

置いてありました!プレイステーション3 (PS3)!

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私はかつてPS3の本体ソフトウェア (システム・ファームウェア)を開発していました。
おお!USBの口が4つ付いてる!
懐かしい!2006年に最初に発売されたモデルがそこにありました。

IT業界に進む人が、コンピュータとかITに興味を持つきっかけの一つがゲームです。

「中学生の頃はかなりやり込みましたねえ」

「ほとんどそれしかしてなかったです」

松本さんもゲーマー。ストリートファイター三昧でした。

なぜ、ストリートファイター?

「ゲームの実力が結果にちゃんと出るところですかね。」

「練習して技を磨くと、結果が出るんです。」

実際に、PS3でプレイしてもらいました。

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最初は「忘れちゃったなあ」と実力を発揮できていないかったですが、やっていくうちに感を取り戻し、素晴らしい指使いで敵をバッサバッサ倒していきました。

「やっぱり、昔の感覚って、染みついているものですね」


マンガ+ITでビジネス

株式会社必然では、委託業務の他に、自社技術を展開しています。その一つが「漫画ストリーム」。

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例えば、歯医者さんで「こんな治療もありますよ」と治療内容を説明する時に伝わりにくかったり、そもそも説明することがセールスっぽく思われてしまったりということがあります。そんな説明をマンガでわかりやすく伝える、紙芝居のような動画を作るサービスです。

お子さんが興味持ちやすくしたり、お店でなんとなく待ち時間とか、サロンで手持無沙汰の時にも、なんとなく見られるのが、とっつきやすいです。

なぜマンガなんですか?

「日本が強みを持てるものはなんだろう?と考えた時に、日本が誇るマンガ文化がありました。」

日本の漫画文化の充実ぶりは素晴らしいです。そこに注目してビジネスを作っていきました。いくつか、別の形態でマンガでのビジネスを提供する試行錯誤を繰り返し、今のサービスに至ったとのこと。

マンガに対する洞察が積み上げられていきました。


夢中になりたい心が未来を作る秘密基地

「うまいビジネスの仕組みが回るようにやっていきたいですね。」

「だけど、何か夢中になって、あきらめずにやり続けるってことも好きです。」

努力はエンタテインメント。

私の好きな言葉を伝えると、共感してくれました。

楽しく仕事をするのは第一だけど、何か努力して積み重ねたい欲求があります。
何かうまくいかないことにぶつかっていくことも大切です。

これらがあるから、何かをやり遂げたこと、モノ作りで何かできた時の喜びが大きくなります。

「本当、練習とかしてしましたもん。」

ストリートファイターを夢中でやっていた時のこと。

とにかくゲームがうまくなりたい。

それは、「何かいいものを作り上げたい」に共通する「夢中になりたい心」です。

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ペントハウスのアキバ基地。
クリエイティブな引きこもりが未来を作る場所。
夢中になりたい心を満たす場所。

ワクワクする秘密基地です。

8/7(水)は真夏の茶鍋: お茶農家さん訪問、いっぱい夏野菜、そして茶鍋試作

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猛暑日。待ち合わせの駅で差し出された水筒。一晩かけて水出しにした冷茶を一口。

お茶のうまみが口に広がったと思ったら、さわやかに去っていきました。甘みの記憶と幸福感に包まれました。

神奈川県愛甲郡愛川町のお茶農家・関根さんを訪問。

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「真夏の茶鍋」のための取材とお茶や夏野菜を勉強。

先ほどの冷茶に使われていた茶葉は、品評会用の一番茶。
普通手に入らないその高級茶葉を分けてもらいました。

お茶の味は「渋み」「旨味」のバランスで決まります。

この高級茶葉は「旨味」の方を重視しているので、収穫前の時期に暗幕を被せて日光に当たりにくくするそうです。日光に当たると渋みが増すからです。

8/7(水)の「真夏の茶鍋」ではこの茶葉を使いますよ!!

お楽しみに!

お茶を始めとして関根さんの農園は関根さん自身に似て「ワイルド」という表現がぴったり。
関根さんのお父さんから受け継ぐポリシー、極力農薬をやらず、雑草も生えています。

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関根さん、お茶のみを持っています。お茶のみってこんな感じなんですね。

かぼちゃはこんな感じで栽培。

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積み上げた枝の上にカボチャ。こうすると地面に接触して黄色くなってしまうことを避けられます。
関根家に代々伝わる栽培法なのだそうです。

近くの農園仲間の春田さんの畑もお邪魔しました。

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新規就農でこの地にいらっしゃった春田さん。

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丸オクラは大きいけど、生で食べても甘みがあっておいしかったです。

ズッキーニも立派に育っていました。

関根さんと春田さんから「真夏の茶鍋」試作用にとたくさん野菜をいただきました。

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それらの野菜と、いただいた茶葉を使って、茶鍋を試作!

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鶏肉を入れてみましたが、鳥の臭みがなくなっていました。

お茶の旨味とちょっとした渋みがお茶を飲んだ時のように口に残ります。

汁を飲んだり、具材を食べたりすると、ちょっと遅れてお茶の味がします。

そして、それが口の中にさわやかさを残してくれるのです。

これはいい感じ!!

「真夏の茶鍋」の試作は味付け、具材、お茶の入れ方を変えながら、いくつか試してみたいと思います。

8/7(水)の真夏の茶鍋特設ページはこちらから!

 

 

農業ドリプラ運営鍋!生産者と囲む!あのコンロもデビュー!

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念願かなう!

群馬県昭和村の農家・星野たかちゃんと鍋を囲みました。

昭和村では囲んだことはありましたが、東京で囲んだのは初めてです。

しかも、採れたての野菜を持ってきてくれて、それをすぐに鍋に投入!

一つ夢がかないました!

「日本一鍋」で「日本一」って言っているのは、日本一の思い(= その人ならではの思い)を語る場だからです。

「野菜にかける日本一の思いを語る→おいしく野菜をいただく→その姿が野菜の作り手を元気にする」って循環を 起こす場を作りたい!

そんな妄想場面が現実に。

「レタス投入!」

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レタスへの「思い」を聞き、みんなで「うめぇー!」と言いながら鍋を満喫!

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レタス持っていると「ウヘヘヘ」と笑いが止まらないのでした。

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しかも、この日の鍋はあの「コンロ」がデビュー!

ついに購入したんです!

Iwataniが誇る最高級カセットコンロ「アモルフォ プレミアム」。

美しい銀色の薄型ボディから燃え上がる炎はキャンドルのよう。それは優しくも人々の心を熱く燃え上がらせる!

性能的にも熱効率が高く、立ち消え防止の安全設計!

通常のカセットコンロとは一線を画する着火時の素敵なカチカチ音が心を揺さぶります。

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ところで、今日の鍋は、たかちゃんが実行委員長をやっている「世界農業ドリプラ」の運営チームのアイデア鍋!

世界農業ドリプラ! 農業に関わる人が夢を語るイベント。

別名を「夢の火種プロジェクト」。

日本中にある熱い思い = 「火種」を集めて大きな炎にする!ボオー!

私は世界農業ドリプラの運営をお手伝いもしています。

これから、盛り上げていきますよ!

ぜひ、農業関係者の方、農業ドリプラへの出場をご検討ください!

世界農業ドリプラのホームページはこちらです→

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牛への愛によってさらなる高みへ: 村田勝己さん (畜産農家、精肉店経営)

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富山県の生産者さんや工芸作家さんたちを応援するシリーズです。

富山市で牛の畜産農場・池多農場と、肉販売店・メッツゲライを営む、村田勝己さんに話を聞きに行きました。

どんな想いで、モノを作っているのか、その想いを聞いてきました。

とやまマリアージュとの連動企画。

食のイベント「富山week (2/18-23) & 富山ナイト (2/24)」

ここでは、村田さんが作った、ハムがいただけます。

少年の友達が消えた日

少年は、牛と友達のように毎日触れ合っていました。

藁をやったり、すり寄ってくる背中をなでてやったり。
牛はペロペロと少年の顔をなめました。

彼は牛に牛太と名前をつけました。

その日も、彼は小学校から帰ると、いつものように、牛太のいる農場に遊びに行きました。

ところが、いつもいるはずの場所に牛太がいません。
周りを探してみましたが、どこにもいません。

お父さんを見付けて、呼びかけました。

「ねえ、牛太はどこいったの?」

お父さんは、彼を見つめたまま、何も言いません。

何か不安になってきました。

「ねえ … どこ?」

一つ息を吐いて、お父さんはゆっくりと口を開きました。

「牛太はな、人様のお役に立つために遠くへ行ったんだ」

加工肉に込めた想い

村田さんはお父さん、弟さんと農場で牛を育てています。

それだけでなく、お肉屋さん「メッツゲライ」も営んでいます。

その肉屋のショーケースは一般的な日本の肉屋さんとは違っています。
ほとんどのスペースは、ハムやソーセージなど、
たくさんの種類の加工肉がずらっと並べられています。

ヨーロッパで見かける肉屋さんはこんな感じが多いです。

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お薦めは牛肉のリエット。イメージはやわらかいコンビーフ。
フランスパンに塗っていただくと、肉の触感、油の甘みが口に広がります。

そして、ビーフジャーキー。

人気商品はいつも売り切れ状態です。

でも、決して、増産はしません。

ここに「牛飼い」の村田さんが肉屋さんを営む理由があります。

「牛一頭、使い切りたいんです」

普通のお肉屋さんは、肉を売ることが商売です。
お客さんが求めるものを売ります。

例えば、もも肉が売れるなら、もも肉をたくさん仕入れて、それを売ります。
牛の体の部位で人気のない部分は「余った肉」として、安売りされます。

「僕はイヤでした」

「余るような部位も『おいしい!』って言ってもらえるように、
加工肉にするんです。それも最高の『おいしい!』と言われるように。」

村田さんのソーセージは、先日農林水産大臣賞を受賞しました。
「生産直売」というだけでよしとせず、自分が生産者だということを言わなくても、
最高においしいと評価されるソーセージを目指した結果です。

最高の加工肉を作るため、本場ドイツで修業しました。

どうして、ここまでするのでしょう?

村田さんがしみじみと言いました。

「そうすれば、牛が浮かばれるじゃないですか。」

浮かばれる?

子供の頃、自分のところで飼われている牛がお肉になることを知りませんでした。

お父さんのところに遊びに行って、お手伝いをしました。
餌をやったり、体を撫でてやったり、そうすると牛も村田少年になついてきます。
牛に名前をつけるほどになりました。

ある日、突然、その牛はいなくなりました。

そして、お父さんから、牛が「お肉になる」運命にあることを説明されました。

「しばらく、農場に行けませんでした。
こいつら、みんなお肉になるんだって考えると、かわいそうで…」

村田さんは大学を卒業すると一度サラリーマンになりました。
その後、脱サラして、牛飼いの仕事をする時、
直売のお肉屋さんをやると考えた時に、子供の頃の牛たちとの思い出が頭によぎりました。

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肉としては売れない部分でも、加工すれば、「おいしい!」って言ってもらえる!

「一頭、余さず使い切って、おいしいと言ってくれれば、
牛が浮かばれるじゃないですか?」

「丸ごと使い切る」が大前提なので、売れ筋の部位をたくさん売ることに意味がないのです。

余った肉の部位、さらには軟骨や血液までも、加工肉には使うことができます。
肉の本来の旨味を生かしたハム、ソーセージはとても味わい深いです。

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使い切る部位自体も量があるわけではないので、自ずと限定生産になるのです。

牛たちへの「愛」が、村田さんに、加工肉の販売、加工肉のあくなき探求をさせるのです。

ヨーロッパからの牛肉文化の豊かさ

「日本人が牛肉を食べ始めたのは高々明治に入ってからですからね」

牛を丸ごと使い切る考え方は、ヨーロッパではもともとやっていたことです。
だから、ヨーロッパのお肉屋さんでは加工肉もいろんな種類が売られています。

狩猟民族だから、採れた獲物は大事に食べます。
お父さんが採ってきた肉の一部が、固いからと言って食べないわけにはいきません。

日本人にとって「牛を丸ごとおいしくいただく」という発想が一般的ではありません。
おいしいところが高値で売れて、その他の部位は安値にされてしまいます。

牛を飼うだけでは儲からないから、肉の加工もして売るということは、
畜産農家さんのビジネスとしても優れています。

ただ、村田さんの場合は、ビジネスももちろんですが、
全ての部位をおいしい!って言ってもらうことで、牛への「愛」を示したいのです。

作り手の愛と想いが、お肉やソーセージに込められます。

「だから、お店に立っていたいです。」

土日はなるべく店頭に立って、お客さまとコミュニケーションを取ります。

お客さまからの感想も聞けますし、
何よりも自分が牛のこと、加工肉のことを伝えられるからです。

富山の雪とともに

「こんな田んぼばかりのところに買いに来てくれるのはありがたいですね」

富山県の池多地区には田園風景が広がっています。

広大な耕地の中に、点々と民家があります。

村田さんのお店も、農場も、真っ白に広がる平野の中にぽつんと立っています。

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こんなところで本格的なソーセージが売られていることに驚くお客さまも多いです。

「雪の時期は頭を動かす時間ですね」

牛の世話やお店があるので、通年動き回っている村田さんですが、
2月3月は比較的時間に余裕がある時期です。

雪の存在がいい具合に生活にメリハリをつけてくれます。

そんな時間を利用して、村田さんはフランスに研修旅行に行ってきました。

それは、もっともっと、牛への愛情を形にするためです。

牛への愛、富山への愛が深まっていく

村田さんの次の夢は、赤身の肉をさらにおいしく味わえるようにすること。

「霜降り肉だと200グラム食べるのは大変ですが、
赤身肉だと女性でも300グラムペロリといけちゃいます。」

ヘルシーに肉をいただくのにも大きく貢献しそうですが、
それだけではありません。

やはり、愛があるのです。

サシが入った、いわゆる霜降り肉を持つ牛は高値で売れます。
一方で、そうでない牛の値は抑えられます。

「同じに育ったのに、おかしいと思うんです。」

ここにも、どんな牛でも「おいしい!」と言ってもらいたいという、
牛たちへの愛情が感じられます。

フランスで学んでいたのは、肉の熟成技術。
微生物を使って熟成した肉は、旨味が出るし、独特の香りが出ます。

実はこれが「富山らしさ」をもっと打ち出せる可能性を秘めています。

例えば、富山に多く存在する酒蔵に昔から生息している菌を使うことができるかもしれません。
ここにしかない菌ですから、ここでしか作れない熟成肉を作ります。

聞いていて、きっと日本人の口に合う味や香りを持った、
富山のお酒や他の食材に合う熟成肉の誕生を予感しました。

富山の酒蔵とのコラボレーションも近い将来あるかもしれませんね。

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「欲張りですよね?」

「止まらないんです!」

これまで、村田さんの行動を見ていると、なんでこんなに頑張れるし、次々とアイデアが出てくるのかと、
疑問に思うことがありました。

今回の話を聞いて納得しました。

愛でした。

「牛たちへの愛」が村田さんをますます輝かせます!

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ヒヨコから学ぶ、命を見守り感動をつなげる: 橋本めぐみさん (農業)

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富山県の生産者さんや工芸作家さんたちを応援するシリーズです。

富山市の中山間地(農業がしにくい山の中のような平地ではない地域)で農場・土遊野をご両親と営む橋本めぐみさんを訪ねました。

どんな想いで、モノを作っているのか、その想いを聞いてきました。

とやまマリアージュとの連動企画。

食のイベント「富山week (2/18-23) & 富山ナイト (2/24)」

ここでは、めぐみさんが作った、お米、卵、ケーキ、パンがいただけます。

ヒヨコたちのおかげ

ピヨピヨピヨピヨピヨ。

生後4日(!)のヒヨコたちがトコトコ動き回る前で、めぐみさんにお話を聞きました。
「ピヨピヨ」という音を頭の中で流しながらお読みください。

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「成長段階を見られるんですよね」

「ヒヨコたちも、野菜たちも、ヤギたちも、小っちゃい時はかわいいですよね!」

ヒヨコたち、一生懸命動き回っています。
時にはこけたり、餌を探してついばんで、水をちょびっとだけ飲んで、
うーんと体を伸ばし … 見ていて飽きません。

雪の中のこの時期は、生命が生まれる時期。

ヒヨコがやってきて、夏に向けての野菜の苗を育成がはじまります。
ヤギももうすぐ子ヤギを生みます。

「ちっちゃな苗が一生懸命2枚の葉っぱを広げたりとか
子ヤギがフルフルって立ち上がる、感動ですよねぇ!」

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そんな小さな命から、力を感じる、感動を感じる、
こういった命の営みに触れられないのは考えられないと、
めぐみさんは言います。

めぐみさんのご両親は、都会から富山の中山間地に移り住んで来ました。

多くの富山県の若者がそうするように、めぐみさんも農業以外の選択肢を求め、
東京に住んでいたことがあります。東京暮らしでなかったもの、
それが、人間やペット以外の「本能」「命の営み」でした。

故郷から戻って以来、農業から得られる「感動」や「学び」のありがたさを
感じるようになったそうです。

「今の私があるのは、ヒヨコたちのおかげです。」

ありのままと山と人間の本能

めぐみさんがご両親と営むのが循環型の有機農業。
堆肥はニワトリのフンなどから作り、そこからお米や野菜を作ります。
ニワトリからは卵をいただきます。

極力、自然の力を使います。

生物の生育に大切なのは温度管理。
雪に閉ざされる時期は、ニワトリ、ヒヨコ、野菜の苗、
どれにも暖房が必要な時期です。

暖房に電気や石油などは使いません。
鶏糞や植物を発酵させて発生する熱を熱源として使います。

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「食べ物がどうやって作られるのか、知らないのはもったいないです」

ヒヨコたちもなるべく自然に近い形で飼育します。

工場のような現場で画一的に管理するのではなく、
生産者としては手間はかかるけど、
本来の動物や植物が自然な形で育っていきます。

こういう「自然の営み」に触れていると、
自然ってすごい!という感動に触れられる機会も増えます。

ヒヨコが懸命に動き回る様子、
やがて実を結んだトマトが見せる赤い色のグラデーション、
人間が例えコンピュータで再現しようとグラフィクスの技術を進歩させようとも、
自然は圧倒的で、超越的です。

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そういったものに触れるのが、人間の「本能」を喜ばすのでしょう。
もともと人間も本能にまかせる、ありのままでいれば楽しいです。
感動にもたくさん出会えます。

本能で生きる動物たち、植物たちとの触れ合いが、
私たちの本能を呼び覚ましてくれます。

本能に触れられる形で営まれる「農業」がここにあります。

食べ物が作られる様子を見届けられる場所がここにあります。

もともと人間は山の中の方を好んで住んでいました。
その方が食べ物の恵みにありつけたからです。
文明が進むに連れて耕作方法が作られ、交易をするようになって、
平地に移り住んで行きました。

山の方が「はじまり」なのです。

山の中でもしっかり「生きている」めぐみさんたちと動物、植物がここにいます。

「はじまり」に近い、本来の生き物としての人間の在り方により近い場所が
ここにあります。

とにかく、「生きている」が感じられる場所です。

つながりを感じて欲しい

「どっちがいい、悪いんじゃないですけどね」

めぐみさんは、こういう言い方を何回かしました。

町で暮らす人、山で暮らす人、どっちが優れているのではありません。
ただ、両方とも別々ではありません。

つながっているのです。

「このヒヨコたちもやがて、卵を産んでくれます。
それをみんなに届けられます。最後までつながっています。」

それを見届けられる場所です。

だからこそ、めぐみさんは想います。

「ここを見に来てほしい」

「ここに来て何かを感じてほしい」

おいしい、気持ちいいでもいいし、
こんなところで食べ物が作られて、それが町ともつながっていることが
実感できるかもしれないし、
小さな感動があるかもしれません。

いろんな生き物がいる、いろんな生き方がある、
それを感じられると、人は優しくなれます。

誰もが生き物です。
まずはヒヨコのように一生懸命生きていればいいのです。

土遊野は、そんなことを感じさせる場所です。

山間部なので、田んぼはいわゆる棚田になります。
棚田の周りの景色、富山一帯や天気がよければ遠くは立山連峰が見渡せ、絶景です。

土遊野にはこの絶景を楽しみながら、ここで採れた恵みをいただける
「絶景茶屋(仮称)」という茶屋が用意されています。

めぐみさんの夢の一つはここの茶屋で、訪れた人をおもてなしをすること。
茶屋に来るのが訪問のきっかけになれるかもしれません。

愛が生み出すもの: ヒヨコ、お米、そしてシフォンケーキ

めぐみさんが、ヒヨコを愛おしそうに抱き上げます。
「おいしい?楽しい?」ヒヨコに話しかけています。

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そこには小さな命への「愛」がありました。
そして、その姿に、すべての命への、愛とリスペクトを感じました。

めぐみさんが焼くシフォンケーキ。
ふんわり軽くていくらでも食べられます。

お米とともに通販でも購入できるので、
土遊野の恵みを町でも気軽に味わえます。

このケーキも、ここのヒヨコたちとつながっています。

ヒヨコがやがてニワトリとなり卵を産みます。
卵がケーキにたっぷり使われます。

このケーキはお米の粉でできています。
そのお米も、ニワトリの排せつ物が育てます。

そして、それらを育て、ケーキを焼くめぐみさんがいます。

これらが合わさって、ふんわりシフォンケーキができるのです。

いろんなものがつながって、富山の山の中と町がつながって、
いろんな愛が、ふんわり「おいしい!」を生み出すのです。

雪深い山の中。雪深く真っ白です。
とても静か。音、匂いが少ない世界。

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ホッとします。五感が何か研ぎ澄まされていく感じです。

富山の冬がめぐみさんの感覚を研ぎ澄まします。

そして、冬は次に何かを生み出すためのはじまりです。

土遊野には「感動」と「学び」があります。

ここへの入り口をどんどん広げていこうと、
育っていくものや自分の生まれた場所への愛とともに
「一生懸命」めぐみさんは生きています!

家作りのために竹切り。たんぼで釜揚げうどん

今日は大磯で竹切りをしました。

自然素材の家を作る日高さんのワークショップを兼ねた、おうちづくりのお手伝いです。
家作りはこの竹切りから始まります。

竹を使って、土壁が作られていきます。

新月伐採にこだわり、この日に設定されました。

ちなみに今日は旧暦で言うと大晦日。
この家作りが何かの始まりを感じさせます。

竹を切るのはなかなかの肉体労働。

竹は山の斜面に生えているので、上り下りで足腰を使います。

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のこぎりで竹を切っていきますが、竹を倒す方向を間違うとすごく力を使います。

うまい具合に斜面に落とせると重力が手伝ってくれるのでラクチン!

なかなかコツがいります。

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切った竹は2メートル50センチに揃えて切ります。

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それを専用の器具で細く割きます。

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して、竹の節をナタで落としていきます。

腕も足もヘロヘロです。筋肉痛になるでしょう。

このワークショップは労働だけではありません。

アウトドアランチ!

家を建てる中里さんがランチに用意してくれたのが、

なんと、さぬきうどん。しかも、釜揚げうどん!

たんぼの真ん中で釜に上げてますよ!

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まかったぁ!

竹切り。自然と共存したモノ作り。

そのすばらしさ、大変さとも身を持って体験できました!

ハーブ鍋のハーブ酒用の自然の力と作り手のこだわりが詰まったお酒

ハーブ鍋には食前酒としてハーブ酒が提供されます。
このハーブ酒に使うお酒にも、作り手のこだわりが詰まっています。
ハーブセラピストの沼田聡からのレポートです。


うれしい報告があります。
本日、ハーブ鍋の食前酒に使います。日本酒を確保して参りました。

鹿島の地にて、無農薬、無肥料で土からつくりだし、米のうまみをひきだし、除草剤も一切使わず、お米をつくる。その工程は、過酷で通常の除草剤や農薬、肥料を使ったお米の30倍の工程と手間がかかっています。

そんな、自然の恵みをつめこんだ自然農を実践されている自然農農家「鹿島パラダイス」が自然の米だけにこだわってつくる。名杜氏「寺田屋本家」とコラボレーションをした極上酒です。

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丹念に、つくられたお米は一粒一粒が際立ち、それをお酒のお米として利用しました。味は、日本酒でありながらフルーティでワインのような豊潤な香りが空けた瞬間から漂ってきます。日本酒は苦手…という方の苦手意識を覆す自然の力が詰め込められた極上の一本です。

酒は、百薬の長

日本酒は、善玉コレステロールを高めて、冷えを解消してくれます。

今回は、一杯目はそのままで、もう一杯目に、midorismが厳選する無農薬ハーブの力を加えて、その効果と味の際立ちをより楽しんでいただきます。

ぜひ、お楽しみに!
皆様にお会いできることをとてもうれしく思っております。

midorism
沼田 聡