日本一鍋プロジェクト

日本一鍋は鍋の場のパワーを活用し、技術者、生産者などモノの作り手を支援するプロジェクトです。

02月

先進機械から職人技術まで幅広く金属加工: (株)ナガエ (アルミなど金属加工)

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富山県の生産者さんや工芸作家さんたちを応援するシリーズです。

富山県・高岡市にあるアルミなど金属加工の株式会社 ナガエさんにお邪魔しました。

とやまマリアージュとの連動企画。

食のイベント「富山week (2/18-23) & 富山ナイト (2/24)」

酢飯屋さんのギャラリーでは、(株)ナガエさんの金属製品が展示されています。

営業の津田さんと企画の香川さんにお話を聞きました。

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金属加工技術を生活に潤いを与える新しい使い方を提案しています。naftというブランドで商品展開をしています。

足ツボ器具です。アルミでできています。鏡のようにピカピカです。

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技術的には「ダイガスト」という先進技術を使っています。
大きな加工機械を使います。

この形を出すために、職人さんは苦労されたそうです。
アルミニウムは錆びやすく輝きを失いやすいのですが、材料の厳選により錆びにくいアルミを使っています。

ヒノキの間伐材から作ったマッサージオイルとのセットもあります。

デザインコンテストで出てきたアイデアを金属加工の技術を用いて実現しています。

一輪挿しです。なんか、ほっとするデザインです。

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こちらも材質はアルミなのですが、昔ながらの砂型を使う技術を使っています。

こちらは、動物の形の金属容器にエアプランツを置けるもの。かわいらしいです。

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亜鉛合金で、倒れないように敢えて重さを持たせています。

デザイナーさんのアイデアを最適な金属加工技術で実現しています。

デザイナーさんと職人さんの間の会話。

「こういうことできないの?」

「できるよ!」

デザイナーさんのアイデアに柔軟に対応できる職人さん。

先端技術から職人さんの伝統の技まで、金属加工のバリエーションが豊富です。

基本的技術はこれまで積み上げていたものを使って、デザインのアイデアで新しいモノを生み出しています。

フルーツボール。

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鉄でできています。仏鈴 (おりん)で使う鍛金の技術。
仏鈴とは、お寺にある「ゴーン」「チーン」と鳴るやつです。

この「ゴーン」を調音する職人さんが、鉄をたたいて作っています。
伝統の技がモダンなインテリア雑貨に使われています。

高岡で特徴的なのが、「分業制」という手工業のシステム。

ナガエさんのような鋳造屋の他に、木型屋、彫金屋、塗装屋など、金属加工製品を完成させるため、各工程を専門に扱う業者で作業を分担していきます。

高岡で金属加工製品の仕上げまでができるようになっています。

分業制のシステムで柔軟にいろんなものを作って、職人さんも頑張っていこうと、地域が盛り上がっているとのことです。

地域が盛り上がりつつあると聞くと、なんかうれしくなりました。

伝統的な鋳物の技術を現在に活かす: (株)能作 (銅や鈴の鋳造)

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富山県の生産者さんや工芸作家さんたちを応援するシリーズです。

今回は個人ではなくて、会社を応援します。

富山県・高岡市にある銅や錫の鋳造業の株式会社 能作さんにお邪魔しました。
工場の見学と、担当の礒岩さんにお話を聞きました。

とやまマリアージュとの連動企画。

食のイベント「富山week (2/18-23) & 富山ナイト (2/24)」

酢飯屋さんのギャラリーでは、(株)能作さんの商品である金属製品が展示されています。

高岡は江戸時代から続く鋳物の町。

もともとは仏具など「伝統的モノ作り」をしていましたが、近年はテーブルウェア、インテリア雑貨などの「新しいモノ作り」がされて、鋳物の可能性を広げています。

昔ながらの砂型を作る作業です。寒い季節は砂が冷えてしまうので、忍耐力のいる作業です。

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炉です。

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金属を溶かしてひたすら混ぜます。ここの混ぜ具合が仕上がりの良し悪しを決めるとのことです。やはり、材料の品質が重要なのですね。

炉の周辺は50℃にもなるので、夏場は頑張りどころです。

砂型を作るための木型。

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木型屋さんごとに色が付けられて、何かあった時にどの木型屋さんに聞きにいけばよいかがすぐわかるようになっています。

仕上げは職人技です。

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寒いと金属は冷たくなるので、ここでも冬は厳しいです。

錫は100%のものを使います。

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錫はさびにくく、抗菌作用があることが最近わかってきました。
医療器具への応用もされつつあります。

錫は柔らかいので、手で曲げられます。
買った後も自分の好みで形を変えられるのが面白いです。

例えば、このかご型の商品。

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気合を入れれば、動物の形にもなります。これは職人さんがこの形にしたのだそう。

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新しいモノ作り、デザイナーと組む製品も見受けられます。

これは「はりねずみ」型の盆栽です。かわいいですね!

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技術は伝統のものを使って、形や用途はアイデア次第でいろんな可能性があります。

高岡全体が、職人さんの可能性を広げようとしています。

工場には炉があるんで、寒い地域だからこそ発展した産業なのかと思ったら、実際は違うようです。

寒いと砂が冷えて、金属加工の品質はよくしにくいそうです。砂、金属自体は寒いと氷のように冷たくなるそうです。

そんな産業ですが、最近は若い人が「やりたい」といって、入社してくるケースが増えているそうです。

錫製品のような柔軟な考え方で、伝統的なモノ作りの技術が、広がりを見せています。

とても、未来を感じさせてくれて、単純にうれしくなりました。

自分のルーツ「白い灯り」を無心に描く: 谷英治さん (鉛筆画家)

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富山県の生産者さんや工芸作家さんたちを応援するシリーズです。

富山市の鉛筆画作家でもあり、高校の美術の先生でもある、谷英治さんにお話を聞きました。

どんな想いで、鉛筆画を描いているのか、その想いを聞いてきました。

とやまマリアージュとの連動企画。

食のイベント「富山week (2/18-23) & 富山ナイト (2/24)」

酢飯屋さんのギャラリーでは、谷さんが作った鉛筆画が展示されています。

無心に写経のように描く

谷さんの描く鉛筆画を最初に見た時、思わず「すげー」という言葉が出ました。

鉛筆でここまで表現できるのか?と驚きました。

水溜まりに写る街灯、ガソリンスタンドのぼんやりとした灯り、光の浮かび上がらせ方にリアリティを感じました。

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鉛筆画をどのように描いていくのですか?

新作の絵を見せてくれながら、次のように話してくれました。

「写真を写経のようにトレースしていきます。そこで変に主張しないようにします。」

そこでは、自分を消しています。一方で、自分が滲み出てもいます。

シンプルに、無心になればなるほど、写実性の中に、何か自分の内面が出てくるとのこと。

「それを見るのが面白いですね」

「無心に描き続けるのが性にあったというか」

様々な表現手段をやってみました、いろいろそぎ落として言って、シンプルな鉛筆画に行きついたとのことです。

自分のルーツはポツンとした白い灯り

どうして、シンプルに行きついたか?

それは、谷さんの「ルーツ」です。

谷さんはフランスのブルターニュ地方に留学していました。
その時に感じたのは、「フランスは田舎が地元に誇りを持っている」ことでした。

例えば、ガレット (そば粉のクレープ)やシードルのような独自の食文化を持ち、それらを地元の人が愛しているのを肌で感じました。

「アーチストたちも自分のルーツを表現の対象にするんです。」

「で、自分のルーツは何かって考えたら、ポツンとした夜景でした。」

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郊外の自動販売機、街灯の白い灯り。

暗闇の中にこうこうと明かりを灯すコンビニ。

海外はオレンジの灯り。東京はもっと明るくて、ポツンとしていない。

地方ならではの光景。

異様なんだけど、そういう環境の中で生まれ育ってきた。

「孤独でもあり、あったかくもある。」

そこのコントラストを描きたくて、黒をベースにしようと思ったら鉛筆でした。

鉛筆で描いていくということは、「闇を塗りつぶしている」ことです。

光を描くのではなくて、光を残していくことになります。

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「実際、描いてみると、それが楽しくて。」

さらに、富山らしさ?という話題になった時に教えてくれました。

「そう言えば、前に自分の絵に『湿気を感じる』と言われました」

カラッとしていなくて、ジトッとしている、富山の気候なのかもしれません。

富山で暮らしているから、富山の風景を見ているから、富山の空気感が絵に滲み出たのかもしれません。

教員でもある画家

谷さんは高校で美術の先生をしています。

生徒たちには「たくさんの人に会って欲しい」と言います。

「『いろんな人がいるんだよ』ということを伝えたい。」

だから、企画をして、外に生徒たちを連れて行ったり。

谷さんは富山県の大学に進学しました。

その時、他の多くの同級生が富山県外に進学先を求めたのに対し、自分が富山に残ったことを、少々後ろめたく感じていたと言います。

その代わりに、多くの人と交流を持つことを心掛けたそうです。

人と交流するうちに、富山を受け入れることができたのでしょうか。

だからこそ、地元の空気感が自然と出るような、作風になってきたのかもしれませんね。

ハーブ鍋(2013/2/10)は大反響

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先日 (2/10)に「愛のハーブ鍋で超絶元気アップ!」を開催しました。

「食べて、飲んで、話しているだけで元気になる」ハーブ鍋。

群馬県昭和村の星野たかちゃんから、採れたてキャベツが当日の朝届きました。

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キャベツは免疫力を上げる野菜として知られていて、その効果は数ある野菜の中でも最上位です。

ですから、ハーブ鍋に使う野菜としてとてもよいのです。

星野たかちゃんは旬にしか野菜を作らないので、キャベツ自体がとてもおいしい!

みんなで「キャベツ投入!」をして、キャベツへの愛を示して、鍋を開始しました。

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たくさんの人が来てくれたので、鍋は3つ用意しました。

ハーブセラピストの沼田君 (ぬまっち)とアイデアを出して、鍋の味のベースは一つにするけど、鍋に入れるハーブのブレンドを変えて、「疲労回復ハーブ鍋」「美容健康ハーブ鍋」にしました。

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もちろん、予告通りに、ハーブ酒、ハーブティーも召し上がっていただきました!

私個人としては、ちょっと気合を入れ過ぎて、おでこをカウンターの角にぶつけてしまい、血が流れるというアクシデントがあり、絆創膏をおでこに貼ることになってしまいました。皆様、ご心配をおかけして、申し訳ありませんでした。傷は大事には至らず、だいぶ治りました!

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当日も皆さんのすばらしい笑顔で、「やってよかったなあ!」と思いました。

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さらに後日、多くのメッセージをいただきました。

「効果を感じる」「また来たい」「鍋の可能性を感じた」といったうれしいお言葉の数々。

その中から、いくつか紹介させていただきます。


「鍋の種類×ハーブの種類という無数の組み合わせと、囲む人の雰囲気や個々人の体調にさえ応じてブレンドできるというというところに無限の可能性を感じます。またフェンネルのお蔭か、今朝は胃の痛みもなくなりました。」

「無条件に美味かった。とにかく美味かった。朝からハーブの効果を実感中」

「おいしいハーブ鍋と素敵な時間をありがとうございました。また参加させていただきます!」

「今回はハーブとのコラボ。どんなお味になるのか楽しみでしたが、鍋が和を通り越して、新しい境地を開いていてビックリ!!鍋って、本当に色んな可能性を秘めているのだなぁ~」


私自身、ぬまっちと話している間に、「これはみんな喜んでもらえる!」と思ってはいましたが、実際に参加していただいた方の声を聞くと、思った以上に効果と喜びの声があるのに、感動しています。

大反響のハーブ鍋。

次回の開催も決定しました!3/20(水祝)の予定です!

いくつかの改良を含めたバージョンでお届けします。

近日中に募集を開始します。

あと、4/6(土)には神奈川県・大磯にて、「花見鍋」を開催します。

桜を見ながら、パワースポットで元気になる鍋です。

日本一鍋の体験がまだの方もお誘いの上、ご参加ください!

この他にもオーダーメードの鍋の開催をいたします。

ハーブ鍋を始めとして、アイデアを出し合うアイデア鍋、チームの絆を強めるチームワーク鍋、仕事や勉強のモチベーションを高めるモチベーション鍋、鍋のパワーを生かした場を提供します!

お申し込みはこちらから

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自分のあったらいいなを作ってみる、使ってみる: たこあつこさん (陶芸作家)

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富山県の生産者さんや工芸作家さんたちを応援するシリーズです。

射水市の陶芸作家・たこあつこさんにお話を聞いてきました。

どんな想いで、食器を作っているのか、その想いを聞いてきました。

とやまマリアージュとの連動企画。

食のイベント「富山week (2/18-23) & 富山ナイト (2/24)」

酢飯屋さんのギャラリーでは、たこさんが作った手作り食器が展示されています。

とにかく使ってみて欲しい

「今年はちょっとおしゃれにカフェっぽくやるんです。ベーグル屋さんと知り合ったので、ベーグルを置くお皿、それとスープ入れる器をテーマにします!」

とっても楽しそうに今年の秋に開く展示会のテーマを話してくれました。

去年はうどん、その前はカレー。たこさんが好きな食べ物がテーマでした。

たこさんがご自身で企画するの展示会の特徴は「実際に食べ物を食べられる」こと。

そこには、たこさんの想いが込められています。

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「まず使って欲しいんです!」

手作り食器はお値段的にはちょっと割高になってしまいます。なかなか手が出しにくいと思ってしまう人も少なくありません。

うどん用のどんぶりでうどんを食べてみる、カレー皿でカレーを食べてみる、その時に何を感じていただけるか?

使いやすさを気に入ってくれるかもしれません。楽しい絵柄と一緒に食事をすることの楽しさに気付いてくれるかもしれません。その食器たちを実際に家で使っている自分を想像できるかもしれません。

「買った時の満足感も味わってもらいたいです!」

一個一個、一枚一枚、手作りされるお皿。全く同じ絵柄は存在しません。買った人だけが楽しめる絵柄です。

だから、買った時の満足感はちょっと違ってきます。

そんな満足感を味わうのも楽しいことです。

日常生活と密着した制作活動

たこさん自身も、食器を見るのも買うのも大好き。

その延長線上に、制作活動があります。

「これ入れるのにちょうどよいお皿がない」
「この入れ物はもう少しこういう形だったらいいなあ」

日常生活で感じる「あったらいいな」を作っていきます。

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他の作家さんの作品を見て、「これと同じ形、同じ使い道のものを作りたいな」
が、制作のきっかけになることもあります。

作成した食器は実際に使ってみます。そして、使い勝手を自らチェックして、改良につなげていきます。

だから、たこさんの食器は「使い勝手のよさ」があります。

絶妙の重さだったり、もちやすい持ち手だったり、注ぎやすい注ぎ口だったり、とにかく自分が使ってみて、いいなあと思うように作り込まれていきます。

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「いろんな年齢層の方に、男性にも女性にも使ってもらいたいです!」

子供に向けては、ワクワクと楽しくなる絵柄のもの、男性にはシンプルな絵柄のもの。

ちょっとずつ種類が増えていきます。

「これからもちょっとずつ生まれていくと思います。」

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雪が降るとワクワクします

富山のよいところはどこですか?

「やっぱり自然ですね。」

「山が近くにある。川も、海も近くにある。空が広い。」

そして、雪について話してくれました。

「雪が降らないところには住みたくないんです。」

「雪よかし (雪かき)は確かに大変ですが、たんぼにちょっとたたずんでみると、ああ、ここでよかった … って思います。」

「それが一年で一回も見れないところには、住めないなと思います。」

「家の中にいて外が見えなくても、雪が降っている感じってわかります。」

「今でも、雪が降ってくるとワクワクするんですよ!」

富山の冬って、「寒いけど、あったかい」って思います。

雪が降って気温は寒いんだけれど、富山の人との関わりはあったかい。

たこさんの作るモノって、その富山の感じを表しているなあと思いました。

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恋したガラスで光を届ける: 岩瀬明子さん (ガラス作家)

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富山県の生産者さんや工芸作家さんたちを応援するシリーズです。

富山市のガラス工芸家、岩瀬明子さんのお話を聞きに行きました。

どんな想いで、モノを作っているのか、その想いを聞いてきました。

とやまマリアージュとの連動企画。

食のイベント「富山week (2/18-23) & 富山ナイト (2/24)」

酢飯屋さんのギャラリーでは、岩瀬さんが作ったガラス工芸品が展示されています。

ガラスと山に導かれて

「昨日も天湖森(てんこもり)に行ってきたんですよ。ラッセルで登って行って、頂上でうどんを食べて、新雪をスキーで降りてきました!」

「帰りは楽今日館(らっきょうかん)っていう温泉につかってきました。」

岩瀬さんは山の話となるとテンションが上がります。
特に冬の山のリンとした感じが好きということです。

愛知県出身の岩瀬さんが、海外留学を経て、富山に来ることの決め手になったのは、「雪、温泉、麺類」が揃った土地だったからだと言います。

まさに、この「三大要素」を満喫している様子。

岩瀬さんの制作場所は富山ガラス工房の一角にあります。

自慢の蒔きストーブが焚かれていて、和風の雰囲気の建具がしつらえてあります。

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岩瀬さんがガラス工芸へ「キューン」と恋が芽生えたのはテレビで見た吹きガラスの現場。

大学は農学部に進んだものの、大学のそばにガラス工房ができて、恋の火が付きます。

そこでガラス制作を習い始めたり、旅行先はいつもガラスの名産地だったり、恋い焦がれた状態が続きます。

いい具合に市内の再生ガラス工房要員に空きがあり、そこに就職しました。
そして、社員旅行で行ったデンマークの「いい感じの島」に行った時、「ここに行くんだな」と直感し、スッと準備してスッと留学に行きました。

デンマークにいた時、ガラスを吹きながら、ふと外を見ると雪がキラキラ舞っていました。

その光景が大好きでした。

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帰国しても「雪があるところ」でガラス制作をしたいと思いました。
海外暮らしの反動で、「温泉」「麺類」が次の制作場所の条件になりました。

導かれるように富山の地に落ち着きました。

来てみたら、そこには剣岳をはじめ、すばらしい山々もありました。

光を届けたい

クラフトマン (= 職人/工芸家)として、岩瀬さんがガラス製品を通して届けたいと思っているもの、それは「光」です。

「こんな曖昧なもの商売にして、すごいなと思います。」

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ガラスがどんな「光」を使い手に届けるのか?

その可能性を追い求めています。

「その人が一瞬でも明るい気持ちになってくれれば」

ガラスを通じて注ぐ光が、その人の気持ちを照らします。

富山で暮らす人は、雪のやっかいなところも受け止めながら、雪を大切だととらえています。

雪が降って、身動きがとりにくい時間を、誰もが肯定的にとらえます。

何かを感じる時間だったり、何かを考える時間だったり、何かを生み出す時間だったり。

ガラスがもたらす光は、その「引きこもりの時間」をさらに豊かにすることでしょう。

デンマークを始め北欧諸国でガラス工芸が発達した理由は、「豊かな引きこもり」をするためのものとも言われています。

暗い夜が長い冬に家の中に閉じこもる時、そこに美しいガラス製品があったら、そこに光がもたらされます。

鬱屈した時間が、楽しい時間に変わっていきます。

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ガラスが富山の冬をさらに豊かな冬に変えていくでしょう。

同じように、都会で心に冬を抱え込んでいる人に、一筋の光を与えてくれる存在になれるでしょう。

自分らしさの輝き

「私しかできない『今』をどんどん出していきたいです。」

クラフトとしてのガラス製品は、実用性というよりも、その与える「光」への共感が求められます。

それは岩瀬さんらしい生き様の輝きがもたらすものでしょう。

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岩瀬さんが東京に出かけていくと、必ず二つの欲求を感じると言います。

一つが「山に行きたい」
もう一つは「吹き場に行ってガラスの作業がしたい」。

自然に触れる時間、何かを生み出す時間、どちらも純粋で、岩瀬さんの恋した時間です。

時間を縛らない自分の時間を持つための時計: 伊藤美沙さん (手作り時計作家)

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富山県の生産者さんや工芸作家さんたちを応援するシリーズです。

富山県黒部市在住の手作り時計作家の伊藤美沙さんに話をうかがってきました。

どんな想いで、モノを作っているのか、その想いを聞いてきました。

とやまマリアージュとの連動企画。

食のイベント「富山week (2/18-23) & 富山ナイト (2/24)」

酢飯屋さんのギャラリーでは、伊藤さんが作った手作り時計が展示されています。

自分の時間を持つための時計

伊藤さんの作る時計は、「自分の時間を持つ」ための時計。

文明社会で暮らしていると、時間に縛られていると感じることがあります。

時計は「かっちり、きっちり」「正確さ」の象徴。

時計は私たちがスケジュール通りに行動することを見張っています。

そんな、これまでの時計の役割が「見張り番」なら、伊藤さんの時計の役割は「パートナー」。

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真鍮を使ったアンティーク調の時計。見ていて、ホッとします。
時計でありながら、私たちを時間から解放してくれます。

「大丈夫、自分のペースでね!」
「ちゃんと時間は見ておくから安心してね」

そんな言葉を投げかけてくれます。

マイペース。

今の伊藤さんは自分らしいペースで柔軟に振る舞っています。

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子供の頃は、学校の先生にそのマイペースっぷりを注意されてきました。

伊藤さんの時計は、そんな子供の頃の自分にも「大丈夫だよ」と言い続けているようです。

手作り感のある「ふわっとした」外見が心を和ませますが、その裏で動いている部分は実は高性能なクウォーツ時計です。

この構成が価格を庶民的なものにしているとともに、「正確に時を刻む」という時計本来の機能はキープしています。

決して「時間はどうでもいい」と現在社会から隔離するようなものではなく、適度に文明社会と接点をもちつつも、「自分らしい時間」を持てるような、絶妙な存在感を持っています。

普段は時間を意識しなくても、時計の秒針を見た時に、「やっぱり時間は進んでいるんだな」と思うことができます。

守ってあげなきゃいけない時計

伊藤さんに時計とどういう風に関わって欲しいか聞いてみました。

「大切にして欲しいです。」
「いつも身に付けて欲しいです。」

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手作り時計はちょっと水に弱いです。

強い雨が降るような時は、ちょっと濡れないように気を使う必要があります。

革のベルトはやがて劣化してしまうので、まめに交換が必要です。

「守ってあげなきゃってことが愛着を生むのかもしれません。」

きっちりしているはずの時計なのに「スキがある」。

それもホッとする存在になっている理由の一つなのでしょう。

富山での時計作り

「時計作っている時にいちばん好きなのが、針を取り付ける時です。動き出す瞬間がいいんです!」

文字盤など作り込んできた作品が、時計としての命を吹き込まれる瞬間。「時計になった」瞬間。いいですよね!

伊藤さんと手作り時計との出会いは偶然でした。

東京に出てきた後、たまたま入ったお店で、「いいなあ」と思える時計に出会い、思わず買ってしまいました。

それまで時計を買うことに興味がありませんでしたが、「この時計なら」と思えました。

手作り時計の師匠に弟子入りし、時計作家としての技術を学びました。

やがて、「30歳になったら富山に戻る」と決心し、故郷の富山に戻って独立しました。

東京ではせかせかとしたところがありましたが、富山では気持ちに余裕が出ました。

「ひと手間かけられるようになりました。」

「丁寧に作れてます。」

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伊藤さんが本日身に付けていた時計には、細かい粒があしらわれています。

こういう手が込んでいるものは富山に来ていなかったら作っていなかったそうです。

今は、自分で時間をコントロールしている実感があり、自由を感じています。

「新しいモノを作っているのは、すんごい楽しいです!」

一度製作モードに入ると、なかなか止まらなくなります。

一つ作って、「もっとこうしたい」が出てくると、次の一つでそれを試します。

すると、次々とアイデアが湧いてきます。

思う存分、アイデアを形にしていきます

「いろんなものを見たりします。富山の景色とか、葉っぱのような自然の形とか」

最近は山もちょっと登るようになりました。ボルダリング (岩登り)もやります。

「山って空気がリンッとしてて、いいんですよね」

山の形を時計の形に取り入れたこともあります。

この冬はまさに製作の期間で、引きこもっていたとのこと。

じっと窓の景色を眺めている猫と一緒に製作に打ち込んでいました。

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富山のお薦めを聞くと、

「しろえびせんべいっておいしいですよね?黒こしょう味ってあるんですよ!」

というマイペースな答えが返ってきました。

伊藤さんが作る時計、富山、そして、伊藤さん自身、とっても似ていると感じました。

牛への愛によってさらなる高みへ: 村田勝己さん (畜産農家、精肉店経営)

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富山県の生産者さんや工芸作家さんたちを応援するシリーズです。

富山市で牛の畜産農場・池多農場と、肉販売店・メッツゲライを営む、村田勝己さんに話を聞きに行きました。

どんな想いで、モノを作っているのか、その想いを聞いてきました。

とやまマリアージュとの連動企画。

食のイベント「富山week (2/18-23) & 富山ナイト (2/24)」

ここでは、村田さんが作った、ハムがいただけます。

少年の友達が消えた日

少年は、牛と友達のように毎日触れ合っていました。

藁をやったり、すり寄ってくる背中をなでてやったり。
牛はペロペロと少年の顔をなめました。

彼は牛に牛太と名前をつけました。

その日も、彼は小学校から帰ると、いつものように、牛太のいる農場に遊びに行きました。

ところが、いつもいるはずの場所に牛太がいません。
周りを探してみましたが、どこにもいません。

お父さんを見付けて、呼びかけました。

「ねえ、牛太はどこいったの?」

お父さんは、彼を見つめたまま、何も言いません。

何か不安になってきました。

「ねえ … どこ?」

一つ息を吐いて、お父さんはゆっくりと口を開きました。

「牛太はな、人様のお役に立つために遠くへ行ったんだ」

加工肉に込めた想い

村田さんはお父さん、弟さんと農場で牛を育てています。

それだけでなく、お肉屋さん「メッツゲライ」も営んでいます。

その肉屋のショーケースは一般的な日本の肉屋さんとは違っています。
ほとんどのスペースは、ハムやソーセージなど、
たくさんの種類の加工肉がずらっと並べられています。

ヨーロッパで見かける肉屋さんはこんな感じが多いです。

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お薦めは牛肉のリエット。イメージはやわらかいコンビーフ。
フランスパンに塗っていただくと、肉の触感、油の甘みが口に広がります。

そして、ビーフジャーキー。

人気商品はいつも売り切れ状態です。

でも、決して、増産はしません。

ここに「牛飼い」の村田さんが肉屋さんを営む理由があります。

「牛一頭、使い切りたいんです」

普通のお肉屋さんは、肉を売ることが商売です。
お客さんが求めるものを売ります。

例えば、もも肉が売れるなら、もも肉をたくさん仕入れて、それを売ります。
牛の体の部位で人気のない部分は「余った肉」として、安売りされます。

「僕はイヤでした」

「余るような部位も『おいしい!』って言ってもらえるように、
加工肉にするんです。それも最高の『おいしい!』と言われるように。」

村田さんのソーセージは、先日農林水産大臣賞を受賞しました。
「生産直売」というだけでよしとせず、自分が生産者だということを言わなくても、
最高においしいと評価されるソーセージを目指した結果です。

最高の加工肉を作るため、本場ドイツで修業しました。

どうして、ここまでするのでしょう?

村田さんがしみじみと言いました。

「そうすれば、牛が浮かばれるじゃないですか。」

浮かばれる?

子供の頃、自分のところで飼われている牛がお肉になることを知りませんでした。

お父さんのところに遊びに行って、お手伝いをしました。
餌をやったり、体を撫でてやったり、そうすると牛も村田少年になついてきます。
牛に名前をつけるほどになりました。

ある日、突然、その牛はいなくなりました。

そして、お父さんから、牛が「お肉になる」運命にあることを説明されました。

「しばらく、農場に行けませんでした。
こいつら、みんなお肉になるんだって考えると、かわいそうで…」

村田さんは大学を卒業すると一度サラリーマンになりました。
その後、脱サラして、牛飼いの仕事をする時、
直売のお肉屋さんをやると考えた時に、子供の頃の牛たちとの思い出が頭によぎりました。

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肉としては売れない部分でも、加工すれば、「おいしい!」って言ってもらえる!

「一頭、余さず使い切って、おいしいと言ってくれれば、
牛が浮かばれるじゃないですか?」

「丸ごと使い切る」が大前提なので、売れ筋の部位をたくさん売ることに意味がないのです。

余った肉の部位、さらには軟骨や血液までも、加工肉には使うことができます。
肉の本来の旨味を生かしたハム、ソーセージはとても味わい深いです。

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使い切る部位自体も量があるわけではないので、自ずと限定生産になるのです。

牛たちへの「愛」が、村田さんに、加工肉の販売、加工肉のあくなき探求をさせるのです。

ヨーロッパからの牛肉文化の豊かさ

「日本人が牛肉を食べ始めたのは高々明治に入ってからですからね」

牛を丸ごと使い切る考え方は、ヨーロッパではもともとやっていたことです。
だから、ヨーロッパのお肉屋さんでは加工肉もいろんな種類が売られています。

狩猟民族だから、採れた獲物は大事に食べます。
お父さんが採ってきた肉の一部が、固いからと言って食べないわけにはいきません。

日本人にとって「牛を丸ごとおいしくいただく」という発想が一般的ではありません。
おいしいところが高値で売れて、その他の部位は安値にされてしまいます。

牛を飼うだけでは儲からないから、肉の加工もして売るということは、
畜産農家さんのビジネスとしても優れています。

ただ、村田さんの場合は、ビジネスももちろんですが、
全ての部位をおいしい!って言ってもらうことで、牛への「愛」を示したいのです。

作り手の愛と想いが、お肉やソーセージに込められます。

「だから、お店に立っていたいです。」

土日はなるべく店頭に立って、お客さまとコミュニケーションを取ります。

お客さまからの感想も聞けますし、
何よりも自分が牛のこと、加工肉のことを伝えられるからです。

富山の雪とともに

「こんな田んぼばかりのところに買いに来てくれるのはありがたいですね」

富山県の池多地区には田園風景が広がっています。

広大な耕地の中に、点々と民家があります。

村田さんのお店も、農場も、真っ白に広がる平野の中にぽつんと立っています。

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こんなところで本格的なソーセージが売られていることに驚くお客さまも多いです。

「雪の時期は頭を動かす時間ですね」

牛の世話やお店があるので、通年動き回っている村田さんですが、
2月3月は比較的時間に余裕がある時期です。

雪の存在がいい具合に生活にメリハリをつけてくれます。

そんな時間を利用して、村田さんはフランスに研修旅行に行ってきました。

それは、もっともっと、牛への愛情を形にするためです。

牛への愛、富山への愛が深まっていく

村田さんの次の夢は、赤身の肉をさらにおいしく味わえるようにすること。

「霜降り肉だと200グラム食べるのは大変ですが、
赤身肉だと女性でも300グラムペロリといけちゃいます。」

ヘルシーに肉をいただくのにも大きく貢献しそうですが、
それだけではありません。

やはり、愛があるのです。

サシが入った、いわゆる霜降り肉を持つ牛は高値で売れます。
一方で、そうでない牛の値は抑えられます。

「同じに育ったのに、おかしいと思うんです。」

ここにも、どんな牛でも「おいしい!」と言ってもらいたいという、
牛たちへの愛情が感じられます。

フランスで学んでいたのは、肉の熟成技術。
微生物を使って熟成した肉は、旨味が出るし、独特の香りが出ます。

実はこれが「富山らしさ」をもっと打ち出せる可能性を秘めています。

例えば、富山に多く存在する酒蔵に昔から生息している菌を使うことができるかもしれません。
ここにしかない菌ですから、ここでしか作れない熟成肉を作ります。

聞いていて、きっと日本人の口に合う味や香りを持った、
富山のお酒や他の食材に合う熟成肉の誕生を予感しました。

富山の酒蔵とのコラボレーションも近い将来あるかもしれませんね。

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「欲張りですよね?」

「止まらないんです!」

これまで、村田さんの行動を見ていると、なんでこんなに頑張れるし、次々とアイデアが出てくるのかと、
疑問に思うことがありました。

今回の話を聞いて納得しました。

愛でした。

「牛たちへの愛」が村田さんをますます輝かせます!

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ヒヨコから学ぶ、命を見守り感動をつなげる: 橋本めぐみさん (農業)

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富山県の生産者さんや工芸作家さんたちを応援するシリーズです。

富山市の中山間地(農業がしにくい山の中のような平地ではない地域)で農場・土遊野をご両親と営む橋本めぐみさんを訪ねました。

どんな想いで、モノを作っているのか、その想いを聞いてきました。

とやまマリアージュとの連動企画。

食のイベント「富山week (2/18-23) & 富山ナイト (2/24)」

ここでは、めぐみさんが作った、お米、卵、ケーキ、パンがいただけます。

ヒヨコたちのおかげ

ピヨピヨピヨピヨピヨ。

生後4日(!)のヒヨコたちがトコトコ動き回る前で、めぐみさんにお話を聞きました。
「ピヨピヨ」という音を頭の中で流しながらお読みください。

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「成長段階を見られるんですよね」

「ヒヨコたちも、野菜たちも、ヤギたちも、小っちゃい時はかわいいですよね!」

ヒヨコたち、一生懸命動き回っています。
時にはこけたり、餌を探してついばんで、水をちょびっとだけ飲んで、
うーんと体を伸ばし … 見ていて飽きません。

雪の中のこの時期は、生命が生まれる時期。

ヒヨコがやってきて、夏に向けての野菜の苗を育成がはじまります。
ヤギももうすぐ子ヤギを生みます。

「ちっちゃな苗が一生懸命2枚の葉っぱを広げたりとか
子ヤギがフルフルって立ち上がる、感動ですよねぇ!」

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そんな小さな命から、力を感じる、感動を感じる、
こういった命の営みに触れられないのは考えられないと、
めぐみさんは言います。

めぐみさんのご両親は、都会から富山の中山間地に移り住んで来ました。

多くの富山県の若者がそうするように、めぐみさんも農業以外の選択肢を求め、
東京に住んでいたことがあります。東京暮らしでなかったもの、
それが、人間やペット以外の「本能」「命の営み」でした。

故郷から戻って以来、農業から得られる「感動」や「学び」のありがたさを
感じるようになったそうです。

「今の私があるのは、ヒヨコたちのおかげです。」

ありのままと山と人間の本能

めぐみさんがご両親と営むのが循環型の有機農業。
堆肥はニワトリのフンなどから作り、そこからお米や野菜を作ります。
ニワトリからは卵をいただきます。

極力、自然の力を使います。

生物の生育に大切なのは温度管理。
雪に閉ざされる時期は、ニワトリ、ヒヨコ、野菜の苗、
どれにも暖房が必要な時期です。

暖房に電気や石油などは使いません。
鶏糞や植物を発酵させて発生する熱を熱源として使います。

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「食べ物がどうやって作られるのか、知らないのはもったいないです」

ヒヨコたちもなるべく自然に近い形で飼育します。

工場のような現場で画一的に管理するのではなく、
生産者としては手間はかかるけど、
本来の動物や植物が自然な形で育っていきます。

こういう「自然の営み」に触れていると、
自然ってすごい!という感動に触れられる機会も増えます。

ヒヨコが懸命に動き回る様子、
やがて実を結んだトマトが見せる赤い色のグラデーション、
人間が例えコンピュータで再現しようとグラフィクスの技術を進歩させようとも、
自然は圧倒的で、超越的です。

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そういったものに触れるのが、人間の「本能」を喜ばすのでしょう。
もともと人間も本能にまかせる、ありのままでいれば楽しいです。
感動にもたくさん出会えます。

本能で生きる動物たち、植物たちとの触れ合いが、
私たちの本能を呼び覚ましてくれます。

本能に触れられる形で営まれる「農業」がここにあります。

食べ物が作られる様子を見届けられる場所がここにあります。

もともと人間は山の中の方を好んで住んでいました。
その方が食べ物の恵みにありつけたからです。
文明が進むに連れて耕作方法が作られ、交易をするようになって、
平地に移り住んで行きました。

山の方が「はじまり」なのです。

山の中でもしっかり「生きている」めぐみさんたちと動物、植物がここにいます。

「はじまり」に近い、本来の生き物としての人間の在り方により近い場所が
ここにあります。

とにかく、「生きている」が感じられる場所です。

つながりを感じて欲しい

「どっちがいい、悪いんじゃないですけどね」

めぐみさんは、こういう言い方を何回かしました。

町で暮らす人、山で暮らす人、どっちが優れているのではありません。
ただ、両方とも別々ではありません。

つながっているのです。

「このヒヨコたちもやがて、卵を産んでくれます。
それをみんなに届けられます。最後までつながっています。」

それを見届けられる場所です。

だからこそ、めぐみさんは想います。

「ここを見に来てほしい」

「ここに来て何かを感じてほしい」

おいしい、気持ちいいでもいいし、
こんなところで食べ物が作られて、それが町ともつながっていることが
実感できるかもしれないし、
小さな感動があるかもしれません。

いろんな生き物がいる、いろんな生き方がある、
それを感じられると、人は優しくなれます。

誰もが生き物です。
まずはヒヨコのように一生懸命生きていればいいのです。

土遊野は、そんなことを感じさせる場所です。

山間部なので、田んぼはいわゆる棚田になります。
棚田の周りの景色、富山一帯や天気がよければ遠くは立山連峰が見渡せ、絶景です。

土遊野にはこの絶景を楽しみながら、ここで採れた恵みをいただける
「絶景茶屋(仮称)」という茶屋が用意されています。

めぐみさんの夢の一つはここの茶屋で、訪れた人をおもてなしをすること。
茶屋に来るのが訪問のきっかけになれるかもしれません。

愛が生み出すもの: ヒヨコ、お米、そしてシフォンケーキ

めぐみさんが、ヒヨコを愛おしそうに抱き上げます。
「おいしい?楽しい?」ヒヨコに話しかけています。

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そこには小さな命への「愛」がありました。
そして、その姿に、すべての命への、愛とリスペクトを感じました。

めぐみさんが焼くシフォンケーキ。
ふんわり軽くていくらでも食べられます。

お米とともに通販でも購入できるので、
土遊野の恵みを町でも気軽に味わえます。

このケーキも、ここのヒヨコたちとつながっています。

ヒヨコがやがてニワトリとなり卵を産みます。
卵がケーキにたっぷり使われます。

このケーキはお米の粉でできています。
そのお米も、ニワトリの排せつ物が育てます。

そして、それらを育て、ケーキを焼くめぐみさんがいます。

これらが合わさって、ふんわりシフォンケーキができるのです。

いろんなものがつながって、富山の山の中と町がつながって、
いろんな愛が、ふんわり「おいしい!」を生み出すのです。

雪深い山の中。雪深く真っ白です。
とても静か。音、匂いが少ない世界。

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ホッとします。五感が何か研ぎ澄まされていく感じです。

富山の冬がめぐみさんの感覚を研ぎ澄まします。

そして、冬は次に何かを生み出すためのはじまりです。

土遊野には「感動」と「学び」があります。

ここへの入り口をどんどん広げていこうと、
育っていくものや自分の生まれた場所への愛とともに
「一生懸命」めぐみさんは生きています!

家作りのために竹切り。たんぼで釜揚げうどん

今日は大磯で竹切りをしました。

自然素材の家を作る日高さんのワークショップを兼ねた、おうちづくりのお手伝いです。
家作りはこの竹切りから始まります。

竹を使って、土壁が作られていきます。

新月伐採にこだわり、この日に設定されました。

ちなみに今日は旧暦で言うと大晦日。
この家作りが何かの始まりを感じさせます。

竹を切るのはなかなかの肉体労働。

竹は山の斜面に生えているので、上り下りで足腰を使います。

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のこぎりで竹を切っていきますが、竹を倒す方向を間違うとすごく力を使います。

うまい具合に斜面に落とせると重力が手伝ってくれるのでラクチン!

なかなかコツがいります。

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切った竹は2メートル50センチに揃えて切ります。

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それを専用の器具で細く割きます。

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して、竹の節をナタで落としていきます。

腕も足もヘロヘロです。筋肉痛になるでしょう。

このワークショップは労働だけではありません。

アウトドアランチ!

家を建てる中里さんがランチに用意してくれたのが、

なんと、さぬきうどん。しかも、釜揚げうどん!

たんぼの真ん中で釜に上げてますよ!

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まかったぁ!

竹切り。自然と共存したモノ作り。

そのすばらしさ、大変さとも身を持って体験できました!